著衣(読み)あらわしぎぬ

精選版 日本国語大辞典 「著衣」の意味・読み・例文・類語

あらわし‐ぎぬ あらはし‥【著衣】

謡曲烏帽子折(1480頃)「年月習ひし兵法の術は、今こそはあらはし衣(ぎぬ)の端戸(つまど)を開きて」
[語誌]中世以降、「現わす」意のかけことばと、「袖」「端(褄(つま))」「紐」など衣服に縁のある語を導く序詞として修辞的に用いられることが多い。

あらわし‐ごろも あらはし‥【著衣】

〘名〙 (喪中であることを表わす衣の意から) 喪服。また、喪服に似た僧衣などをいう。中古には鈍色(にびいろ)(=薄墨色)の衣服、あるいは白の素服(そふく)を着用した。服(ぶく)。あらわしぎぬ。
源氏(1001‐14頃)藤袴「この御あらはしごろもの色なくは、えこそ思給へ分くまじかりけれ」

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普及版 字通 「著衣」の読み・字形・画数・意味

【著衣】ちやくい

衣服を著る。著衣鏡は姿見。晋・張敞〔東宮旧事〕皇太子、妃を(い)る。衣大り、尺寸。

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