精選版 日本国語大辞典 「角立」の意味・読み・例文・類語
かど‐だ・つ【角立】
[1] 〘自タ五(四)〙
① かどばっていて、なめらかでない。かどがたつ。
② わざとらしくなる。改まっている。
※浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)下「今迄とは事かはり案内なしも無礼なり。物もうも角だつ」
③ 人の目をひく。人の注意をひく。
※蛇(1911)〈森鴎外〉「妻にこれと云って廉立(カドダ)った悪いことはありません」
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)二「方直は、正直にかと立て、かとをたをさぬ物ぞ」
[2] 〘他タ下二〙 ⇒かどだてる(角立)
かど‐だ・てる【角立】
〘他タ下一〙 かどだ・つ 〘他タ下二〙
② 改まって示す。ことさらに示す。
かく‐りつ【角立】
〘名〙
② ならび立つこと。互いにしのぎをけずること。並立(へいりつ)。
※授業編(1783)四「今日の如く諸説角立(カクリツ)してあらんには」 〔宋史‐呂午伝〕
かく‐りゅう ‥リフ【角立】
〘名〙 =かくりつ(角立)①
※本朝文粋(1060頃)一〇・松声当夏寒詩序〈大江以言〉「五鹿驍逸之才、臨二水檻一而角立」
※色葉字類抄(1177‐81)「角立 独歩分 カクリウ」
つの‐だ・つ【角立】
[1] 〘自タ四〙
① かどがとがっている。かどだつ。
② 他との区別がはっきりとしていて、めだつ。きわだつ。
[2] 〘他タ下二〙 ⇒つのだてる(角立)
つの‐だ・てる【角立】
〘他タ下一〙 つのだ・つ 〘他タ下二〙
① 角を起こし立てる。
② かどを立てる。
③ 他との区別をはっきりとさせて、めだつようにする。きわだつようにする。
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