豊富(読み)ほうふ

精選版 日本国語大辞典 「豊富」の意味・読み・例文・類語

ほう‐ふ【豊富】

〘名〙 (形動) ゆたかに富んでいること。また、財産物資などが多量にあること。ゆたかにあること。また、そのさま。
江戸繁昌記(1832‐36)四「梅を好む者は梅に富み、〈略〉奇樹妙草、豊富爰に極る」
落梅集(1901)〈島崎藤村雅言詩歌雄邁にして豊富なる徳川時代精神」 〔易経‐大有卦〕

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デジタル大辞泉 「豊富」の意味・読み・例文・類語

ほう‐ふ【豊富】

[名・形動]豊かであること。ふんだんにあること。また、そのさま。「豊富な天然資源」「豊富な知識」
[派生]ほうふさ[名]
[類語]一杯沢山多く多い数数かずかず多数数多すうた無数多量大量大勢おおぜいおびただしいあまた多多いくらもいくらでもざらにごろごろどっさりたっぷり十二分にふんだんに腐るほどごまんとわんさとしこたまたんまりうんとたんと仰山ぎょうさんなみなみ十分しっかりがっつり大挙多勢多人数大人数衆人莫大膨大巨万豊か潤沢無尽蔵山ほど盛り沢山がっぽりがっぽがっぽ多め幾多過多最多多作多め数知れない数知れぬ数え切れない十指に余る枚挙にいとまがない掃いて捨てるほどフル充足満喫存分満杯満員満席満車満室満タン満点満幅飽和満ち足りるすべて全部全体全面

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普及版 字通 「豊富」の読み・字形・画数・意味

【豊富】ほうふ

ゆたか。宋・李〔袁州州学記〕孝武、豐富に乘じ、世(光武)戎行に出で、皆學(しし)たり。俗の厚き、靈・獻に(およ)べり。

字通「豊」の項目を見る

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改訂新版 世界大百科事典 「豊富」の意味・わかりやすい解説

豊富[町] (とよとみ)

北海道北部,宗谷支庁天塩郡の町。人口4378(2010)。東は宗谷丘陵西部を占め,西は天塩平野の一部をなすサロベツ原野で兜(かぶと)沼,ペンケ沼(とう)など大小の沼が散在する。宗谷地方で最も酪農が盛んで,1戸当り乳牛約50頭の多頭飼育が行われる。炭田,油田,ガス田があるが,炭鉱と油井は廃され,わずかに天然ガスが発電に利用される。1926年の石油試掘中に噴出した豊富温泉(食塩泉,40℃)は道北観光の基地。6~8月にワタスゲやエゾカンゾウなどの湿原植物が咲くサロベツ原野の原生花園や,その西に続く稚咲内(わつかさかない)原始砂丘林と湖沼群は利尻礼文サロベツ国立公園に属する。JR宗谷本線,国道40号線が通じる。
執筆者:

豊富(山梨) (とよとみ)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「豊富」の意味・わかりやすい解説

豊富
とよとみ

山梨県中部、東八代郡(ひがしやつしろぐん)にあった旧村名(豊富村(むら))。現在は中央(ちゅうおう)市の南部を占める一地区。旧豊富町は2006年(平成18)中巨摩(なかこま)郡玉穂(たまほ)町、田富(たとみ)町と合併し市制施行、中央市となった。旧村域は甲府盆地の南縁、御坂(みさか)山地の北麓(ろく)曽根丘陵(そねきゅうりょう)上にある。北部を国道140号が通じる。耕地の大半は畑でその72%が桑園で占められ、養蚕を主体とする農業を営む県内屈指の養蚕村であったが、生糸(きいと)価格の低迷により果樹、野菜栽培への転換を図っている。桑園は現在ほとんどみられない。丘陵上には古墳や出土品が多い。

[横田忠夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「豊富」の意味・わかりやすい解説

豊富
とよとみ

山梨県中部,中央市南東部の旧村域。甲府盆地の南部にある。 2006年玉穂町,田富町と合体して中央市となった。北辺を流れる笛吹川沿いの低地以外は御坂山地の丘陵地が占め,古墳など旧跡が多い。水田は少なく,丘陵地は桑園が大部分を占めていたが,輸入自由化などに伴い,平成初期より果樹,野菜栽培への転換が進んでいる。

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