青森県(読み)アオモリケン

デジタル大辞泉 「青森県」の意味・読み・例文・類語

あおもり‐けん〔あをもり‐〕【青森県】

青森

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精選版 日本国語大辞典 「青森県」の意味・読み・例文・類語

あおもり‐けんあをもり‥【青森県】

  1. 東北地方、本州最北端の県。陸奥国の大部分にあたり、明治四年(一八七一)成立。県庁所在地は青森市。

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日本歴史地名大系 「青森県」の解説

青森県

風土

青森県は本州の最北端に位置し、東は太平洋、北は津軽海峡、西は日本海と三方を海に囲まれる。南接する岩手・秋田の両県を分つ脊梁山脈たる奥羽山脈が、そのまま県の中央部に張出して中央山地を形成し、県内を大きく東西の両地域に分ける。東は南部地方で、火山灰に覆われた台地や段丘が広く分布する。西は津軽地方で、広大な沖積平野と山地とが大部分を占めている。南部地方北端には山地とこれを取巻く台地とからなる下北半島、津軽地方北端には山地と丘陵とからなる津軽半島があり、この二つの半島は東西から陸奥湾を抱くようにして津軽海峡に突出し、北海道と相対する。

青森県の風土に大きな影響を与えているのは、冬の季節風による寒気・降雪と、夏の「やませ」(北高南低の気圧配置のときオホーツク海高気圧から吹きだしてくる偏東風)のもたらす霖雨・冷温とである。一般的には、南部地方は表日本型の気候、津軽地方は裏日本型の気候といってよいが、県の中部以北に東西を分つ脊梁山脈を欠いているため、気候はもう少し複雑な地域差をもっている。南部地方でもその北部では、冬は季節風が吹抜けるので津軽地方と同様に降雪が多く、逆に津軽地方でもその北部では、夏にやませが吹抜けるので南部地方と同様に気温が低い。このような青森県の風土は、その政治・経済・社会・文化のうえに大きな影響を与えてきた。

まずその位置であるが、青森県が本州最北端に位置することは、少なくとも日本列島に統一国家が成立して以降は、いろいろな面で不利な条件となった。日本列島を統合支配し、その後大陸の先進文化受容の先頭に立った政治集団は日本列島中央部の近畿地方に存在したから、そこから遠く離れた現在の青森県が、それだけ後進性を余儀なくされたことは否めないであろう。このことは政治の中心が江戸、東京に移った後も長く尾を引いている。また北に津軽海峡を隔てて北海道が存することも、青森県の歴史や文化に影響を与えている。アイヌ系の北方文化との関係はさておき、近世・近代に限ってみても、ロシアの南下に備えての松前警備は盛岡藩・弘前藩にとって大きな犠牲を強いたものであったし、また明治―大正期(青函航路貨車航送開始以前)には逆に北海道開発に伴って本州と北海道との連結地点として経済的利益を得たこともあったのである。

次に夏が短く冬の長い積雪寒冷地であることは、その位置と相まって青森県にとっては決定的に不利な条件となった。

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「青森県」の解説

青森県

東北地方北部に位置する県。三方を海に囲まれ、中央部に位置する奥羽山脈は県内を二分しており、海域や地形が複雑。冬季には日本海側の津軽地方に大雪が降り、夏季には太平洋側を中心に偏東風(ヤマセ)が猛威をふるう。農業・水産業が盛ん。県花は、りんごの花。県木は、ヒバ。県鳥は、白鳥。県魚は、ひらめ。

[青森県のブランド・名産品]
あおもり黒毛和牛 | 青森シャモロック | あおもり短角牛 | あおもりディリービーフ | 青森ながいも | 青森りんご | あけび蔓細工 | イカ | 善知鳥彫ダルマ | えんぶり烏帽子 | 奥入瀬ガーリックポーク | 大間まぐろ | 大鰐こけし・ずぐり | こぎん刺し | 笊石かぶ | 下川原焼土人形 | 清水森ナンバ | 嶽きみ | たっこにんにく | 津軽打刃物 | 津軽桐下駄 | 津軽裂織 | 津軽竹籠 | 津軽凧 | 津軽塗 | 津軽の太鼓 | 津軽びいどろ | 津軽味噌 | 津軽焼 | 十和田きみがらスリッパ | 十和田湖ヒメマス | 南部裂織 | 南部総桐箪笥 | 南部菱刺し | 南部姫毬 | 錦石 | 糠塚きゅうり | 温湯こけし | ねぶたハネト人形 | 八戸前沖鯖 | 八戸焼 | 初雪たけ | ひば曲物 | 弘前こけし・木地玩具 | むつの真鱈 | 陸奥湾ホタテ | 目屋人形 | 八幡馬

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「青森県」の意味・わかりやすい解説

青森〔県〕
あおもり

面積 9645.64km2
人口 123万7984(2020)。
年降水量 1300.1mm(青森市)。
年平均気温 10.4℃(青森市)。
県庁所在地 青森市
県木 ヒバ(→アスナロ)。
県花 リンゴ
県鳥 ハクチョウ(→オオハクチョウ)。

本州最北端の県。北は津軽海峡を隔てて北海道と相対し,東は太平洋,西は日本海に面し,南部は岩手県,秋田県に接している。東部と西部にはそれぞれ下北半島津軽半島が突き出し,内に陸奥湾をいだく。中央部は南北に奥羽山脈が連なり,これに那須火山帯が重なって恐山八甲田山の火山群,カルデラ湖十和田湖を形成。奥羽山脈は,北の夏泊半島,北西の津軽山地に延びる。西には出羽山地の北端をなす白神山地があり,これに鳥海火山帯が重なって岩木山を噴出。平野は,西に津軽平野,中央部に青森平野,東に三本木原の台地がある。気候は中央の山地を境に東と西で異なり,太平洋側の南部地方は,夏はやませのため低温,冬は寒冷乾燥の好天気。日本海側の津軽地方は夏は高温,冬は多雪。古くは陸奥国の大半を占め,江戸時代には東半分は盛岡藩,西半分は弘前藩に属していた。明治4(1871)年の廃藩置県で,初め弘前県となり,同年県庁を青森に移し青森県と改称。農業と水産業が県の主産業。特にリンゴの生産額は全国一。上北地方はウマの産地で,畜産も盛ん。奥入瀬渓流(→奥入瀬川),十和田湖,岩木山,恐山など観光地が多い。東北本線と奥羽本線が青森市で合し,ここから北海道へは,青函連絡船に代わって,1988年に青函トンネルを通過する JR津軽海峡線が開通している。2010年12月東北新幹線が全線開業した。東北自動車道が県の中央を北上し,青森市まで通じる。青森,三沢,八戸に空港がある。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「青森県」の解説

青森県
あおもりけん

本州の最北端に位置する県。旧陸奥国北部,明治の分国後の新しい陸奥国を県域とする。1871年(明治4)廃藩置県により弘前・黒石・斗南(となみ)・七戸(しちのへ)・八戸の5県と館(たて)県(北海道松前地方)がおかれたが,9月弘前県に統合,同月末に県庁を弘前から青森に移して青森県と改称した。翌年旧館県を開拓使へ移管,76年二戸郡を岩手県へ移管して現県域が確定した。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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