小学館 西和中辞典 第2版の解説
***un, u・na, [ún, ú.na]
[冠] 〘不定冠詞〙
▲アクセントのある a-, ha-で始まる女性名詞の単数形の直前ではしばしば una の代わりに un が用いられる.
⇒un águila|一羽のワシ.
▲定冠詞と異なり強勢語である.
▲数詞 uno, una の複数形 unos, unas を不定冠詞の複数形とみなす考え方もある.→uno.
1 〘初出の名詞を導入して〙 ある…:一つの,ひとりの.
En un pueblo lejano, vivía un joven con su madre.|ある遠い村にひとりの若者が母親と住んでいた.
Anoche salí con una amiga mía.|昨夜私は友人のひとりと出かけた.
2 〘任意の個体を指して〙 どれか一つの,誰かひとりの.
¿Tienes un bolígrafo?|君,ボールペンを持ってる.
Dame una toalla.|タオルを一枚取って.
Necesito hablar con un abogado.|私は誰か弁護士と話をしなければならない.
3 〘代表的な一つを取り出して総称として〙 …というものは,…ならどれも.
Un líder debe estar dispuesto a todo.|指導者たるものすべての事態に備えていなくてはいけない.
Un japonés no lo haría.|日本人だったらそれはしないだろう.
4 〘一定量を取り出して〙 一回の,一例の;少しの.
por un tiempo|少しの間.
hacer una limpieza|掃除をする.
hacer una injusticia|不正な行為を働く.
tener un aire de bohemio|どこかボヘミアンの雰囲気を漂わせる.
5 〘修飾語のついた名詞の前で修飾語の意味を強調して〙
un invierno muy duro|とても厳しい冬.
un hambre tremenda|ひどい空腹.
Hace un frío terrible.|恐ろしい寒さだ.
▲通常は定冠詞を伴う唯一物や体の部位にも用いられる.
⇒un sol ardiente|焼けつくような日差し.
Tenía un bigote poblado.|彼は濃い口ひげを生やしていた.
6 〘名詞で表されるものの特質を強調して〙 正真正銘の,大した.
Estás hecha una señorita.|一人前のお嬢さんになったね.
Lo que me contó fue una historia.|彼[彼女]が聞かせてくれたのはまさによくできたお話だった.
7 〘固有名詞・擬人化された普通名詞の前で〙
(1) …のような人,…に匹敵する人.
un Cervantes|セルバンテスにも匹敵するような小説家.
un Don Juan|ドン・ファンのような色男.
(2) …の作品.
Tengo un Picasso.|私はピカソを一枚持っています.
8 〘否定を強調して〙 一つの…も(ない).
No tengo ni un amigo.|私にはひとりの友人もいない.
9 〘形容詞・副詞・動詞・文などの名詞化〙 …ということの一例,ひとつ[一回]の….
un no rotundo de los ciudadanos|市民の断固とした拒否.
un cara a cara|面と向き合うこと,直接対決.
un no sé qué|何かわからないもの.
en un abrir y cerrar de ojos|一瞬のうちに.
Eso sería un absurdo.|それはばかげたことだろう.
10 〘時を表す名詞について副詞句を作る〙 ある…に.
un día|ある日.
una noche|ある晩.