飾夜具(読み)かざりやぐ

精選版 日本国語大辞典 「飾夜具」の意味・読み・例文・類語

かざり‐やぐ【飾夜具】

〘名〙 遊郭で、なじみの客から贈られた夜具を、店先に積み重ねて飾ること。また、その夜具。積み夜具。三つ蒲団(ぶとん)。《季・新年》
洒落本通言総籬(1787)二「中の間の飾夜具(カザリヤグ)は錦の山の如く」

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世界大百科事典(旧版)内の飾夜具の言及

【積物】より

…なお,特殊なものとして,遊郭で新造出(しんぞうだし)の際に積物をし,また,なじみの客が遊女へ贈る夜具を遊女屋や引手茶屋の店先に飾った。これを積夜具(つみやぐ)(または飾夜具)といい,上下各3枚の厚い布団を二つ折りにして重ね,その上に夜着をのせた。客は,関係者に祝儀として,ゆかた,そば,手拭などを贈る習慣があったから,費用は多額であった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」