世界大百科事典(旧版)内のāyatullāhの言及
【イラン】より
…この派のウラマーがもつ社会的な影響力は他のスンナ派諸国よりもはるかに強い。それはシーア派の高位のウラマーであるアーヤトッラーāyatullāh,モジュタヘドmojtahedの手にイスラム法を解釈,運用する法学者としての権利が認められていて,社会に秩序を与えていく機能をもたされているからである。レザー・シャー期に,民法,刑法等のヨーロッパ的な世俗法が制定されても,イスラムは信仰の面ばかりでなく,伝統的な法体系,社会規範として生きており,このような社会構造がイラン革命に際してホメイニーによって代表されるウラマーを台頭させることになったのである。…
【十二イマーム派】より
…この結果,王朝支配から独立する法学者の〈最高権威(マルジャエ・タクリードmarjah‐e taqlīd)〉説が再確認された。近・現代にはムジュタヒドの上級者がアーヤトッラーāyatullāhの称号をもち,その下にフッジャトル・イスラームḥujjat al‐Islāmと称される法学者が多数いる。これら法学者を囲んで学生が学ぶモスク付属ないし聖地付属の学院ḥuze‐ye ‘ilmīyeが,コム,イラク南部(アタバート)にある。…
※「āyatullāh」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」