《雲州消息》(読み)うんしゅうしょうそく

世界大百科事典(旧版)内の《雲州消息》の言及

【往来物】より

…現在40種が知られる古往来の中で,もっとも古いものとされるのは《明衡(めいごう)往来》であり,11世紀に文章博士,大学頭などを歴任した藤原明衡(あきひら)によって作られた。200余通の書簡を集め,正月から12月まで月を追って配列したこの書簡集は,《雲州往来》《雲州消息》などとも呼ばれ,文例集として広く用いられた。同じころに作られたと考えられるものに,近年紹介され,《高山寺本古往来》と名付けられた往来がある。…

【書札礼】より

…公式様(くしきよう)文書の状・啓あるいは中国の尺牘(せきとく)に起源を有する書札は,平安時代中・末期から漸次広く行われるようになり,それとともに綸旨(りんじ),院宣,御教書(みぎようしよ)といった書札様文書も成立をみる。このような動きに応じて《雲州消息》が編まれる。これは《明衡(めいごう)往来》ともいわれ,出雲守藤原明衡の手になる往復書簡の例文集で,以後数多くみられる往来物の最初に位するものである。…

【明衡往来】より

…平安時代の漢文学者藤原明衡(あきひら)の著。明衡が出雲守であったので《雲州消息》《雲州往来》などともよばれる。各巻1月から月を追って進状とそれに対する返状とが並べ掲げられ,当時の都人の日常生活,恒例や臨時の儀式や年中行事をはじめ遊覧や宴会などに関する内容が多い。…

※「《雲州消息》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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