知恵蔵 の解説
アイソレーションキーボード
アイソレーションキーボードは、アップルが2006年に発売したノートパソコン、MacBookで採用したことで広く認知されるようになった。その後同社は採用機種を拡大し、09年8月段階ではデスクトップパソコン用の外付けキーボードも含めて全機種にアイソレーションキーボードを採用している。08年ごろから他社にも採用が広がり、現在ではソニーのVAIO、東芝のDynabookなどにも採用機種が見られる他、周辺機器メーカーからは単体製品としてUSB接続の外付けキーボードも発売されている。
デザイン上の目新しさに加え、各キーと枠のすき間が小さいことから内部にゴミなどが入りにくいのが特徴。通常のキーボードではキーの並ぶ横方向に一直線の長いすき間が存在し毛髪や糸くずなどが入りやすい他、打鍵時には押したキーと隣接するキーとの間にもやや大きなすき間ができる。一方、アイソレーションキーボードにはキー間に枠が存在するためそうしたすき間ができない。
また、従来のものより小さなキートップが離れて配置されるため、爪(つめ)を伸ばした女性が上列のキーに爪を引っかけにくい、格子状の枠を上面パネルと一体化することでパネルの強度を高めやすいといったメリットもある。
(斎藤幾郎 ライター / 2009年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報