オーケル岩(読み)オーケルがん(英語表記)akerite

岩石学辞典 「オーケル岩」の解説

オーケル岩

石英に富むオージャイト閃長岩で,Na-マイクロクリンとオリゴクレースを含む[Brögger : 1890, Holmes : 1920],この岩石は広い範囲のものを含んでいる.最初にブレガーは細粒のラルヴィカイトに命名したが,後に細粒優白質のエセクサイトやノルドマルカイトに拡張した.オーケル岩の組織の特徴は無数の矩形短冊状の斜長石で,しばしばアルカリ長石の縁が付くものがあることで,石基も同様である.この岩石は中粒で長石に富み,輝石,角閃石,ときに石英を含んでいる.化学組成はSiO2は45~65%と広い範囲に及び,esexite-akerite, kjelsasite-ekerite, larvikite-akerite, nordmarkite-akeriteなどに分類される.オフテダールはオーケル岩はオーケル岩─珪長岩(akerite-felsite)系列に含まれるとしている[Oftedahl : 1948, Tomkeieff : 1983].ノルウェー,オスロ地域のヴェストレ・オーケル(Vestre 〔er)に因む.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android