サムライ債(読み)サムライサイ(その他表記)Samurai bond

知恵蔵mini 「サムライ債」の解説

サムライ債

海外の発行体が日本の投資家向けに円建てで発行した債権のこと。正式名称「円建外債」。発行体には外国政府・国際機関・民間企業などがあり、日本国内で発行される。原則として、外貨建債券と異なり為替変動の影響を受けることがない。1970年12月にアジア開発銀行が発行した60億円の債権がサムライ債の第1号であり、79年には米国シアーズ・ローバック社により民間企業による初のサムライ債が発行された。デフォルト(債務不履行)の例としては、2001年のアルゼンチン債、08年9月の米国のリーマン・ブラザーズ債などがある。ギリシャ政府もたびたび発行しており、1995年7月発行分の約117億円は、2015年7月14日に償還期限が来て、全額返済された。

(2015-7-16)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のサムライ債の言及

【東京金融市場】より

…転換社債は一般事業者が発行する利付債であるが,社債権者の意思により株式に換えることができるものであり,新株引受権付社債は同様の利付債で,社債権者は確定利子を受け取ることに加え,新株を購買する権利を付与された者であるが,新株引受権と社債とを一体としてしか売買できない非分離型と,分離して別々に譲渡できる分離型とがあり,さらに分離型には募集時に両者を分離して販売する販売分離型もある。(3)外国債 非居住者が日本で発行する円建外債(サムライ債)や外貨建外債(ショーグン債)がある。 発行市場としては,次の種類がある。…

※「サムライ債」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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