タントラークヤーイカ(読み)たんとらーくやーいか

世界大百科事典(旧版)内のタントラークヤーイカの言及

【説話文学】より

…記載文学の一ジャンルで,説話を主たる素材として制作された文学の称。神話,伝説,昔話,世間話など,口頭で伝承された説話が文字によって文学化されたもので,叙事本位の短編が多い。概して創作性に乏しく,心情の描写を避けて事件と行動の叙述に重点を置く。特異な事件や珍談奇聞など,総じて非日常的話題が取り上げられ,叙述形式には口頭伝承のなごりをとどめている場合が多い。特定個人の名において制作されても,常にその背後に,素材の伝承過程に加えられた多数者の創作行為が潜在している点に文学的個性がある。…

【パンチャタントラ】より

…題名の示すように,〈朋友の分離〉〈朋友の獲得〉〈鴉(からす)と梟(ふくろう)の闘争〉〈獲得したものの喪失〉〈思慮なき行為〉という5編から成っているが,各編にはそれぞれ枠物語があって,その中に多くの挿話が含められ,散文に教訓的詩句を交えて語られている。 多数の支本のうちカシミールに伝わった《タントラークヤーイカTantrākhyāyika》は諸伝本の中で最も古い形を伝えるものといわれ,ベンガルに伝わった《ヒトーパデーシャ》(有益な教訓)は,ナーラーヤナ(10世紀ころ)が改編したもので広く普及した。西北インドに伝わった現存しない一本から,6世紀ころ中世ペルシア語のパフラビー語に翻訳されたものがあったというが,これも散逸して伝わっていない。…

※「タントラークヤーイカ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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