化学辞典 第2版 「ホウ化ジルコニウム」の解説
ホウ化ジルコニウム
ホウカジルコニウム
zirconium boride
【Ⅰ】二ホウ化ジルコニウム(zirconium diboride):ZrB2(112.85).Zr粉,炭化ホウ素B4C,三酸化二ホウ素B2O3混合物を,H2 中で約2000 ℃ に加熱すると得られる.Bは平面六角形が二次元につながった黒鉛型構造に配列し,その層間にZrが配列している.密度6.09 g cm-3.融点3040 ℃.比抵抗7~10 μΩ cm(25 ℃).切削工具用,熱電対保護管,宇宙船用耐火材などに用いられる.[CAS 12045-64-6]【Ⅱ】十二ホウ化ジルコニウム(zirconium dodecarboride):ZrB12(220.96).立方晶系.立方八面体型に並んだ B12 とZrが塩化ナトリウム型構造をとる.密度3.63 g cm-3.比抵抗60~80 μΩ cm(25 ℃).[CAS 12046-91-2]【Ⅲ】ホウ化ジルコニウム(zirconium monoboride):ZrB(102.04).立方晶系.ZrとBが塩化ナトリウム型構造に配列している.約1000 ℃ でも安定である.[CAS 12045-28-2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報