…さらに追打ちをかけたのが有刺鉄線の普及だった。これにより牧場(エスタンシア)の境界が確定され,牛の移動範囲が狭まったため,ガウチョが数週間もエスタンシアの牛群を率いてパンパ内を放浪することは不可能となってしまった。 こうして19世紀後半ガウチョは政治的にも社会的にも締め出されていったわけだが,こうしたガウチョの悲哀を切々とうたい上げたのがエルナンデスJosé Hernándezの《マルティン・フィエロ》(1872)であり,ガウチョ文学の最高傑作とされている。…
…ブラジルの農村的大所有地,つまり大農場または大農牧場を指す。リオ・グランデ・ド・スル州では大農牧場はエスタンシアestânciaと呼ぶ。ファゼンダはスペイン語のアシエンダhacienda,英語のエステートestateと同義で,財産,資産を意味するが,植民地における資本主義の進展のなかで,農村における個人の大所有地,大農場が発生し,これをファゼンダと呼ぶようになった。…
…しかし,独立を契機として,国土の画定,国家財政の基盤としての地代収入を確保するために個人土地所有の決定を意図し,1826年の永代借地法を施行した。この法律による永代借地権は,牛肉,小麦など農畜産物の海外市場の拡大とともに,所有権に転化し,パンパの中心部における私有地化した広大なエスタンシア(大牧場)が生まれた。さらに私有権の未確定のフロンティアの土地(本来インディオの占有地である)は官有地化され,1876年のアベジャネーダ法に基づく移民の導入と官有地の分割払下政策が推し進められ,パンパの内陸周辺部には自営農が成立し,中心部では,大土地所有制下の借地形態が一般化した。…
※「エスタンシア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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