ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンジャク・ベイ」の意味・わかりやすい解説
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…また,各地域の実情に応じた柔軟な統治を実現するために,シャリーアの枠内にとどまることを条件に,カーヌーン(世俗法)およびヤサyasa(禁令)が,スルタンの勅令あるいはシェイヒュル・イスラムの〈意見書〉の形態をとって発布された。地方行政区分は,エヤーレトeyâlet(州),サンジャクsancak(県),カザーkazā(郡)からなっており,前2者にはそれぞれ,ベイレルベイbeylerbeyi,サンジャクベイsancakbeyiとよばれる軍政官が派遣された。カザーの行政官はウラマー層に属するカーディー(裁判官)であったが,彼は御前会議に列席する大法官(カザスケルkazasker)に直属し,同時に,刑事・民事訴訟の双方を取り扱うシャリーア法廷を主宰した。…
…その保有者はアライベイalaybeyi,スバシsubaşıとよばれる)およびハス(10万アクチェ以上。その保有者はサンジャクベイsancakbeyi(県軍政官)およびベイレルベイbeylerbeyi(州軍政官))の保有者たちの指揮に従った。この制度は,帝国領土のうち,アナトリアとバルカン半島のほぼ全域およびシリア(歴史的シリア)の一部の地域に施行され,これら諸地域に社会的・文化的共通性を付与した。…
※「サンジャク・ベイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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