精選版 日本国語大辞典 「仰願寺」の意味・読み・例文・類語
こうがん‐じカウグヮン‥【仰願寺】
- 〘 名詞 〙 「こうがんじろうそく(仰願寺蝋燭)」の略。〔随筆・八水随筆(1736‐41頃)〕
…これに対して粗製のろうそくには,アシの茎に灯心をからみ合わせて燭心とし,牛蠟,鯨蠟などの原料を筒形の鋳型に流し込んで作る仕方も行われ,これを〈筒掛〉または〈牛蠟〉などと呼んでいた。当時行われたろうそくには〈三百目掛ろうそく〉〈百目ろうそく〉などと呼ばれる大型のものから〈懐紙ろうそく〉(〈懐中ろうそく〉とも),〈仰願寺(ごうがんじ)〉などと呼ばれる小型のものまであり,また〈絵ろうそく〉(〈華ろうそく〉,〈塗りろうそく〉とも)などといってろうそくの表面に花鳥などの模様を描いて,赤,緑,黄などの彩色を施したものもあった。〈絵ろうそく〉は会津の名産として知られ,主として雛祭や仏事などに際して用いられた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」