佐藤解記(読み)さとう・げき

朝日日本歴史人物事典 「佐藤解記」の解説

佐藤解記

没年:安政6.6.19(1859.7.18)
生年:文化11(1814)
幕末の和算家。越後国(新潟県)小千谷の縮商・金沢屋佐藤菊右衛門の次男。外記とも記す。通称は寅三郎,忠助,号を雪山,数斎,通機堂と称し,算学道場を通機堂という。越後国水原の遊歴算家・山口和に師事するが,のちに江戸の長谷川寛の数学道場に学ぶ。内田派の遊歴算家・法道寺善や越後の洋学者広川晴軒とも親交があった。弘化3(1846)年『算法円理三台』を著す。生涯のほとんどを小千谷で過ごし,越後の和算の普及に貢献する。また学問的業績は和算に限らず,物理,化学,天文,暦学と広い領域におよんだ。<参考文献>五十嵐秀太郎『評伝佐藤雪山

(小林龍彦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android