入定信仰(読み)にゅうじょうしんこう

共同通信ニュース用語解説 「入定信仰」の解説

入定信仰

空海は亡くなったのではなく、長い宗教的な瞑想めいそうに入り、現在も人々を見守り、救済し続けているという信仰

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世界大百科事典(旧版)内の入定信仰の言及

【即身仏】より

…仏が憑依すれば即身成仏なので,修験道では山伏が巫覡(ふげき)として予言,託宣,祈禱に仏力をあらわすのが即身成仏である。これを死後にも及ぼそうというのが入定(にゆうじよう)信仰で,入定した行者は死後も霊魂は永遠に生きていて,種々の奇跡をおこすと信じられた。入定信仰をいっそう確実に認識しようとして,空海の入定後も肉体は生けるがごとく,廟中に現存して,鬢髪や爪も伸びていたと語られ,これを入定留身(るしん)という。…

【入定】より

…空海の死を入定と呼ぶように,死んでも永遠の生命をもって,今も生きているという信仰が生じたのである。このような入定信仰では,肉体もそのまま残ると信じられ,これを即身仏といった。すなわち密教では入定を即身成仏というからである。…

【御影供】より

…この入定の日に勤修する法会を御影供といい,毎年(旧暦)修される正御影供(しようみえく)と月ごとの月並(つきなみ)御影供がある。御影供は弘法大師入定信仰に由来する。入定信仰の成立は延喜年間(901‐923)以前と考えられるが,入定信仰の成立によって御影供と〈お衣替え〉の行事が始められた。…

※「入定信仰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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