できちゃった婚（読み）できちゃったこん

知恵蔵

できちゃった婚

妊娠をきっかけに結婚に踏み切ること。妊娠先行型結婚ともいう。2002年に厚生労働省が「結婚期間が妊娠期間より短い出生の統計」を発表し、できちゃった婚が増加傾向にあることが示された。04年の嫡出第1子(結婚している夫婦から生まれた最初の子)約52万2000人のうち約14万人(26.7%)が、結婚後10カ月未満の出生であった。1990年の10万3000人(17.3%)に比べ、相当数増加している。特に、母親が20歳未満の子の82.9%、20〜24歳の子の63.3%が、できちゃった婚の子供である。増加理由として、婚前交渉が当然となっていることに加え、他に結婚のきっかけが見つからないこと、世間ができちゃった婚には寛容になったが未婚の母への差別意識は強く残っていること、などが考えられる。

(山田昌弘 東京学芸大学教授 ／ 2007年)

出典　(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

とっさの日本語便利帳

できちゃった婚

「子供ができちゃった」ためにする結婚。後ろめたさや恥ずかしさがつきまとうことばだったが、木村拓哉と工藤静香のように堂々と発表する人気タレントが出てくるなど、マイナスのイメージが薄れつつある。

出典　(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」