南紀重国(読み)なんき・しげくに

朝日日本歴史人物事典 「南紀重国」の解説

南紀重国(初代)

没年:寛永8(1631)
生年:生年不詳
江戸時代,和歌山に住した刀工大和(奈良県)手掻派の末葉で,慶長年中(1596~1615)に徳川家康に仕えて,駿河府中(静岡市)に住んだが,元和5(1619)年,徳川頼宣紀州に入国する際に従って和歌山に移住し,以後紀州徳川家の抱え工となった。作品は刀,脇指が中心で,いずれも豪壮な形状のものが多い。作風は大和手掻派の伝統を受け継いだ穏やかな直刃と,沸の深い大湾れを主調とした相州伝のものとの二様がある。同銘が幕末まで11代続くが,5,6,7代は重勝と名乗る。

(原田一敏)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

関連語 重国

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「南紀重国」の解説

南紀重国 なんき-しげくに

重国(しげくに)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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