旺文社日本史事典 三訂版 「四天王寺式伽藍配置」の解説
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…しかし,1936年石田茂作の発掘で法隆寺西院境内南東部で若草伽藍の存在が明らかとなり,中門を入ると塔,そのうしろに金堂,さらに講堂が中軸線上にならぶ四天王寺式が法隆寺式伽藍配置より古く,7世紀初頭の配置形式であることになった。百済の扶余の発掘調査でも四天王寺式伽藍配置が一般的であることがわかり,この説が正しいかにみえた。ところが,56,57年の奈良国立文化財研究所の発掘で,日本最古の本格的寺院,飛鳥寺が塔の東西と北とに金堂を配する一塔三金堂の配置であることがわかり,またこの説を訂正する必要が生じた。…
…仏教のための建築群で,本来は僧尼の組織を伴う。仏教がインドで成立した当初は,仏陀を中心とした僧団の住舎に大衆集会の広場をもち,サンガーラーマsaṃghārāma(僧園,衆園(しゆおん)),アーラニヤāraṇya(寂静処)などと呼ばれた。後,仏陀の墓を示すストゥーパstūpaを中央に置き,周囲に僧房がある形となる。さらに中央堂の上をストゥーパとし,室内に仏像をまつる形ができた。これが中央アジアを経て後漢代(1~3世紀)に中国に伝えられた。…
※「四天王寺式伽藍配置」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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