定期予防接種(読み)テイキヨボウセッシュ(その他表記)immunization

翻訳|immunization

デジタル大辞泉 「定期予防接種」の意味・読み・例文・類語

ていき‐よぼうせっしゅ〔‐ヨバウセツシユ〕【定期予防接種】

定期接種

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「定期予防接種」の解説

定期予防接種

予防接種法による8種の予防接種(百日咳、ジフテリア破傷風ポリオ麻疹(はしか)、風疹(三日はしか)、日本脳炎、BCG)がある。麻疹と風疹はかつて単味ワクチン接種であったが、法改正により2006年度から麻疹と風疹の混合ワクチン(MRワクチン)が用いられるようになった。接種方法も18カ月未満と就学前の2回接種法になった。いずれかの疾病の自然罹患児や、旧制度下でのいずれかのワクチン既接種児は、新制度下でも単味ワクチンによる接種を受けられる。MRワクチンは、1歳を超したらできるだけ早い時期に接種することが勧められている。また、旧制度下で単味ワクチンの接種を受けた子供が、希望により就学前の2回目接種を受けることもできる。日本脳炎ワクチン(不活化ワクチン)は、05年、厚生労働省が副反応である急性散在性脳脊髄(せきずい)炎(ADEM)の発生を事実上認定し、現行ワクチン接種の積極的勧奨を控えるよう勧告を出した。小児結核については、ほとんどは家族に感染源となる人が認められるため、現行のBCG接種は乳幼児期に1回(生後6カ月未満)と定められている。BCGによる結核の発病予防効果は、麻疹や風疹等の予防接種に比べて低いが、乳幼児期においては、結核性髄膜炎粟粒(ぞくりゅう)結核等の血行性の重症結核の発病・重症化防止に極めて有効とされている。

(中村敬 大正大学人間学部人間福祉学科教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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