…その起源は,平安時代の京都の諸祭礼にさかのぼる。すなわち《本朝世紀》には,998年(長徳4)の祇園会に,無骨という雑芸人が大嘗会(だいじようえ)の標山(しめやま)に似せたものを作って社頭に渡したことを記している。大嘗会の標山というのは,大嘗会のとき,庭上に設けられる2基の作り山のことであり,そこにはさまざまの祥瑞(しようずい)を表す意匠が施されていたというから,これをまねた無骨の作り物を,祭礼山車の古いかたちとみることができる。…
…後世この手操りの人形は浄瑠璃と提携して人形芝居にまで発展する。(3)標山(しめのやま) 近世,神社の祭礼に山車を引き回すが,これは平安時代の標山に由来する。標山は大嘗祭(だいじようさい)のときに大嘗宮の前にすえるもので,山の形を作り,松などをたて,さらに仙人などの人形の作り物で飾る。…
※「標山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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