神社(読み)じんじゃ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

神社
じんじゃ

日本固有の神々を祀る神道特有の建築物をいい,あわせて祭祀,信仰の組織をもさす。その起源は磐境 (いわさか) ,神籬 (ひもろぎ) にあるとされる。祭祀は春の豊年祈念,秋の豊穣感謝が中心で,氏神産土 (うぶすな) 神がおもな祭神であった。律令制下では神祇官のもとに官幣,国幣の別,大社小社の別,式内社,畿内社のほかに全国に一の宮が定められた。江戸時代には寺社奉行に支配され,明治に入って「国家の宗祀」となり官幣社 (大,中,小) ,国幣社 (大,中,小) ,府社,県社郷社村社ならびに無格社社格が定められ,そのうえに伊勢神宮がおかれた。第2次世界大戦後,GHQの「神道指令」で国家との関係を解かれ,宗教法人となった。全国に約8万 6000社ある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

神社【じんじゃ】

日本固有の民族的信仰に基づき,神(天神地祇(ちぎ),祖神,崇敬神,天皇,皇族,その他の人霊)をまつる一定の様式をもった建築物(拝殿本殿,幣殿など)と,それを中心とする祭祀儀礼,信仰の組織をいう。 神社の先駆的な形態は磐座,磐境(いわさか)のような神聖な場所に神籬(ひもろぎ)を設けて神をまつったものと考えられる。祭祀は氏族の長老・当番・その他の指導者によって行われ,春の豊年祈念と秋の収穫感謝の祭が中心であった。古くは地域集団と血族集団の関係が密接であったので,氏神産土(うぶすな)神などが崇拝の中心的対象であり,その祭場が集落の集会場ともなるに及んで,専門の司祭者や常設の社殿が建てられるようになった。 大和朝廷の統一の過程で,各地にあった神社も整理統合されていった。律令制下では太政官の下に神祇官を置き,官・国幣社と大・小社の区別が定まり,これらは延喜式に詳しい。平安時代には朝廷は各社に位階を授けた。平安中期には畿内での大きな神社が,特殊な扱いを受けるようになり,式内社に対して畿内社と呼ばれた。これに対し,地方では代表的神社を一宮とし,また国府の近くに惣社(総社)を勧請した。 鎌倉時代には神社は幕府によって特別の保護を加えられ,武神とされる八幡宮の信仰が起こった。江戸時代には寺社奉行の支配下に入った。明治維新では〈国家の宗祀〉とされ,神職は官吏もしくはそれに準じることとなり,官・国幣社,県・村・郷社などの社格が定められたが,戦後廃止された。→神社建築神社神道
→関連項目

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

じんじゃ【神社】

神道の信仰にもとづいて,神々をまつるために建てられた建物,もしくは施設を総称していう。やしろ(社),ほこら(祠)。一般には,神が鎮座する本殿,神を礼拝しさまざまな儀礼を行う拝殿,本殿・拝殿などを囲む瑞垣(みずがき),神域への門に相当する鳥居などからなり,そのほかに神宝を納める宝殿,参拝者が心身を浄めるための手水舎(ちようずや),神に奉納する神楽(かぐら)を奏する神楽殿神官執務のための社務所神苑などさまざまな施設を併せている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

じんじゃ【神社】

産土神うぶすながみ、天神地祇ちぎ、皇室や氏族の祖神、国家に功労のあった者、偉人・義士などの霊を神として祀まつった所。やしろ。おみや。じんしゃ。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

じん‐じゃ【神社】

〘名〙 日本人固有の信仰対象となっている神をまつり、法的に存立を認められた礼拝施設。明治以降、国家の祭祀として特別の保護、監督を受けてきたが、第二次世界大戦後は宗教法人令による宗教法人となり、その大半(約八万社)が神社本庁の包括下にある。やしろ。みや。
※三代格‐一・神亀二年(725)七月二〇日「神社事」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の神社の言及

【国家神道】より

…69年には宣教使がおかれ,翌年には大教宣布の詔が下されて,祭政一致のイデオロギーによる国民教化の方針がいっそう明確にされた。また,東京招魂社(のちの靖国神社),楠社(のちの湊川神社)など新しい神社がつくられ,天長節,神武天皇祭などの祝祭日を定めて,全国的に遥拝式が行われたりした。 神祇官を中心とするこうした諸政策は,神道国教化政策と呼ばれている。…

【社号】より

…神社の名称のこと。祭神名,鎮座地名,祭場・祭祀の由来等によって名付けられる場合が多い。…

【神道】より

…しかし,明治時代に神道が国教化されると,国家の祭祀として宗教を超えたものと主張された神道は,大教,本教,古道,惟神道(かんながらのみち)などと呼ばれ,仏教やキリスト教と同列とされた教派神道諸派が神道の語で呼ばれたこともあって,日本固有の民族宗教をあらわすことばは多様なままに推移し,研究者の間でも神祇,神祇信仰ということばが用いられることが多かった。他方,西欧諸国の日本研究・紹介者の間では,Shinto,Shintoismの語が一般化したため,昭和に入り日本人の間でも,神道ということばが一般に用いられるようになり,日本固有の信仰の多様な性格を,古神道,神社神道,教派神道,民俗神道をはじめさまざまに分けて考えることも一般化した。
[神と祭り]
 古代の日本人は,人間の力を超えたものに対し,おそれ,かしこむ心を抱き,そうした心情をおこさせるものをカミと呼んだ。…

【鳥居】より

…神社の参道入口などに建つ一種の門で,独特の単純な様式をもち,神社の象徴のようになっている。神社には必ず1基またはそれ以上の鳥居があるといっていい。…

※「神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

寒暖差アレルギー

寒暖の差により鼻の奥の毛細血管が詰まり、鼻の粘膜が腫れることで起きる鼻炎。医学的には血管運動性鼻炎の一種とされる。多くの場合秋から冬にかけて1日の寒暖差が大きい時期や冷房による急な温度変化などにより起...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

神社の関連情報