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治療試験 ちりょうしけんclinical trial

知恵蔵の解説

治療試験

医薬品が承認を受けるためには、有効性や安全性等の科学的データをそろえる必要がある。そのためにヒトに適用する、いわゆる臨床試験を治療試験(治験)という。このデータをもとに、医薬品としての製造や輸入などの承認を厚生労働省から得る。治験を行うためにはラット、マウス、イヌ、サルなどを対象とした動物試験で安全性が確認されていることが必須。治験は、段階ごとに進めていく。具体的には、(1)第1相試験=健常人が参加し、体内での薬の動きなどを調べる、(2)第2相試験=比較的少数の患者が参加し、治療用量などの設定を行う、(3)第3相試験=比較的多数の患者において、有効性と安全性を確認する。この過程で有害事象が発見された場合には、臨床試験を中断するか、継続するかが検討される。効果がない、あるいは予期せぬ重篤な有害作用が発見されると、医薬品として承認を受けることはできない。治験は厚労省が定めた要件と国際的ルールに従って厳格に行われ、これから逸脱した試験方法や、それから得られたデータは認められない。また、治験を行う医療機関は、実施する内容を治験審査委員会(院長の諮問機関。医・薬学の専門家だけでなく、外部の委員を入れることが義務付けられている)を設けて審議する。治験に参加するかどうかは参加者の自由意思で決まり、自由意思で中止できる。治験への参加同意は文書で行う。

(澤田康文 東京大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

ちりょう‐しけん〔チレウ‐〕【治療試験】

治験2

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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