企業が医薬品などの製造販売を承認申請する前に、有効性や安全性を確認する目的で実施する臨床試験。計3段階あり、少数の健康な人を対象に薬の吸収・排出などを調べるのが第1段階。少数の患者で副作用の有無などを調べる第2段階の後、第3段階として多数の患者に協力してもらい効果や使用法も含めた最終的な確認をする。偽薬を飲んだ人とのデータ比較などもする。
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臨床現場でヒトを対象に行われる臨床試験のうち、製薬企業などが新たに開発した薬剤や医療機器について、国から承認を得るために実施する試験。臨床試験には、治験のほかに、医師(研究者)が主体となって実施する「医師(研究者)主導臨床試験」がある。治験の目的が未承認の薬剤や医療機器の有効性・安全性の確認であるのに対し、医師主導臨床試験はすでに承認されている薬の組合せや複数の治療方法の組合せを検証することで、より適切な治療法や診断法をみいだすことを目的としている。
治験のうち、効能・効果や用法・用量が設定された後に安全性・有効性を検証するため実施される最終段階の治験は、「主たる治験」ともよばれる。これに対し、2016年(平成28)から、海外の制度を参考に「人道的見地から実施される治験(拡大治験)」が始まった。拡大治験に参加できるのは、がんなどの生命にかかわる病気でありながら、有効な治療法が存在しない患者である。開発中の医薬品が治験を経て承認されるまでの期間を待てないため、その救済として「主たる治験」の実施に影響を及ぼさないことを前提に、例外的に治験への参加が認められる。拡大治験の実施情報は医薬品医療機器総合機構(PMDA)のサイトで確認できる。2024年(令和6)5月現在、がんや難病など17件の拡大治験情報が掲載されている。
[高野 聡 2024年8月16日]
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