…記紀には伊弉諾(いざなき)尊・伊弉冉(いざなみ)尊が国土生成のおり,いかにして良き子を得ることができるか問うたところ,天神(あまつかみ)が太占によってうらなって教えてくれたとみえる。その方法は,《古事記》天岩屋戸の段に〈天香山の真男鹿(まおしか)の肩を内抜きに抜きて,天香山の天波波迦(あめのははか)を取りて,占合(うらない)まかなはしめて〉とあるように,鹿の肩甲骨を波波迦(ははか)(カニワザクラのこと,ウワミズザクラの古名という)にて焼き,割れ目の模様でうらなうものであった。卜骨の出土例は弥生時代からあり,そのほとんどがニホンジカであるといい,これを裏付けている。…
※「波波迦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
文化財保護法に基づき、文部科学大臣が指定する史跡・名勝・天然記念物の総称。...