爆買い(読み)ばくがい

知恵蔵miniの解説

爆買い

大量にまとめ買いをすること。来日した中国人による猛烈な購買行動を意味する俗語として使われ始め、2014年には世間一般に定着したとみられる。中国客による爆買いの対象は、家電製品・美容製品・医薬品・菓子類などから、マンションにまで至る。15年7月には、大量の購入物により成田空港で航空機内への持ち込み荷物の制限を超えるケースが相次ぎ中国行き便の出発の遅れにつながっているとして、成田国際空港株式会社が乗客に注意するよう呼びかけを始めた。

(2015-7-6)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

知恵蔵の解説

爆買い

主に中国人観光客が、日本などで様々な商品を大量に買い付けること。転じて、人や場所によらず、一度に多量の商品を買い付けること一般についても「爆買い」と呼ばれるようになった。中国人観光客の爆買いの対象は、家電製品やブランド物など、従来からの免税品や一般的なお土産品にとどまらず、ドラッグストアやディスカウント店に並ぶ紙おむつや粉ミルク、家庭用医薬品や化粧品などといった日用品、消耗品にまで広がっており、中国からの観光船が寄港した地方都市のスーパーマーケットが空になるなどといった逸話が生まれている。
日本を訪問する中国人は、1990年代までは30万人未満で、訪日する外国人の1割にも満たなかった。ところが、2010年前後には100万人を超え、14年には約250万人と韓国・台湾からの観光客と並んで、それぞれ2割前後を占めるまでに増加した。人数もさることながら、その購買力はすさまじく、14年には訪日観光客の旅行消費額約2兆円の3割近い5583億円にも達した。15年2月の春慶節(旧正月)には、36万人が日本を訪れ、観光バスが銀座の免税店などにひっきりなしに出入りする様子など、「爆買い」が報じられた。こうしたことから、「爆買い」は2015ユーキャン新語・流行語大賞の年間大賞にも選出された。
春慶節後も、中国人観光客の勢いは止まらず、15年10月までには、韓国・台湾からの観光客をはるかに凌ぐ400万人以上が訪れている。特筆すべきは、その消費様式で、一説によれば買い物代が旅行支出の5割を超えているのではないかと言われる。そもそもの訪日動機がショッピングであることが多く、14年春の税制改正によって食品や薬品、化粧品など日用品も免税対象となったことや円安などが、爆買いを支えている。中国では外国旅行はまだそれほど一般的ではなく、その特別な体験を国の家族や友人と共有するものとして日用品をお土産にしたり、旅行者が渡航に当たって購入依頼を受け、代理で買い集めたりということもあるという。中国人観光客の爆買いは韓国でも顕著で、訪韓外国人の4割以上にもなる600万人が中国から訪れ、旺盛な購買意欲を示している。
日本では家電品ならば国内メーカーの品ぞろえが豊富で、日用品や消耗品については市場の未成熟な中国に比べ、はるかに高品質な商品が手軽に入手できることが人気とのこと。また、こうした中国人観光客の需要を見込んで、市中の量販店が中国語の案内を充実したり、専用カウンターを設置したりといったサービスを拡張していることも、追い風になっている。こうした訪日消費は、遠からず数兆円の大台を超えることが予想され、近年8000億ドル周辺を推移する日本の対外輸出額の数パーセントにも相当するような大きな市場として注目されている。

(金谷俊秀 ライター/2015年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

ばく‐がい〔‐がひ〕【爆買い】

[名](スル)俗に、通常では考えられないほどの量を一度に買い込むこと。
[補説]中国人観光客が日本製品を大量に購入するさまからできた語とされる。

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