朝日日本歴史人物事典 「牧村兵部」の解説
牧村兵部
生年:天文14(1545)
安土桃山時代のキリシタン大名,茶人。政治,兵部大輔,長兵衛,利貞とも称した。父は稲葉重道。のち牧村政倫の後嗣となる。初め織田信長に仕え,天正12(1584)年,豊臣秀吉の馬廻衆となる。同年,高山右近の勧めで入信。茶の湯に堪能で,利休七哲のひとり。天正8年にはのちに流行するユガミ茶碗(変形茶碗)をいち早く使用した茶会を行っていたことが知られる。同18年伊勢の内で2万石余を給せられ伊勢岩出城主。文禄1(1592)年,舟奉行として名護屋に従軍。のち朝鮮に出兵(文禄の役)して同地で病没した。
(谷端昭夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報