朝日日本歴史人物事典 「猿若彦作」の解説
猿若彦作
承応(1652~55)ごろの人。若衆歌舞伎の役者で座元を兼ねた。のちに江戸中村座の家の 寿 狂言となる「猿若」の名手。3代将軍徳川家光に招かれて,江戸城中で歌舞伎を演じた。天明6(1786)年に初代中村仲蔵が復活した「寿世嗣三番叟」は,猿若三作と彦作の振り付けと伝えられる。市村座の元祖2代目市村羽左衛門と相座元を勤めたとか,道外形の三国彦作と同一人かともいわれるが不詳。江戸の舞踊の創始者のひとりとして伝説化された人物。
(古井戸秀夫)
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