…九州阿蘇の宮の神主(ワキ)が京に上る途中,播磨の高砂の浦に立ち寄ると,松の木陰を清める老人夫婦(前ジテ・ツレ)に出会う。老人は,この木が相生(あいおい)の松であると教え,自分は摂津の住吉の者で,この姥(うば)が当地の者だからいわれを詳しく知っているという。この夫婦の別居を神主は不審に思うが,老人たちの説明によると,妹背の仲は住む所などにかかわりがなく,高砂の松と住吉の松も,相生の松といって夫婦の松なのだという。…
※「相生の松」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」