粘度指数向上剤
ネンドシスウコウジョウザイ
viscosity index improver
潤滑油の粘度指数を向上させる添加剤.ポリ(メタクリル酸エステル),ポリイソブチレン,ポリ(アルキルスチレン),オレフィン共重合体などがあり,添加量は約2~10% で使用される.低温では高分子鎖が小さくまとまり,高温では緩く広がってからみあうことにより,粘性低下を抑える作用を利用したもの.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
世界大百科事典(旧版)内の粘度指数向上剤の言及
【潤滑油】より
…これらの潤滑油原料は,必要に応じて,溶剤精製法によって芳香族分を除き,水素化精製法によって硫黄分その他の不純物を除去し,また溶剤脱蠟法によって高分子量のパラフィンワックスを分離したのち,粘度を調整し,各種の添加剤を加えて最終製品とする。すなわち石油系の基油(ベース・オイル)は適切な粘度(分子量)をもつパラフィン系炭化水素またはナフテン(シクロパラフィン系炭化水素)を主成分とするが,その性能の向上をはかるために清浄分散剤,粘度指数向上剤,酸化防止剤,流動点降下剤,さび止め剤,消泡剤,極圧添加剤などを配合する。清浄分散剤は,潤滑油の酸化生成物やエンジン燃料の不完全燃焼物の固型化,凝集を防ぎ,エンジン内を清浄に保つ目的で添加される。…
※「粘度指数向上剤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」