若菜摘み(読み)ワカナツミ

デジタル大辞泉 「若菜摘み」の意味・読み・例文・類語

わかな‐つみ【若菜摘み】

春の野に出て若菜を摘むこと。また、その人。 新年》「草の戸に住むうれしさよ―/久女

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の若菜摘みの言及

【七草】より

…七種とも書き,春の七草と秋の七草がある。
[春の七草]
 〈せり,なずな,ごぎょう,はこべら,ほとけのざ,すずな,すずしろ,これや七草〉とうたわれたように,これらを春の七草と称し,この,ごぎょうはハハコグサ,はこべらはハコベ,ほとけのざはタビラコ,すずなはカブ,すずしろは大根とされる。後世これらを七草粥にして正月7日に食べた。若菜は初春の若返りの植物であり,古くは正月初子(はつね)の〈子の日の御遊び〉に小松引きや若菜つみを行い,それらを羹(あつもの)にして食べたりしたが,のちに人日(じんじつ)(正月7日)に作られるようになった。…

【子の日の御遊び】より

…平安時代,正月初めの子の日に貴族たちが楽しんだ野遊び。小松の根引き(小松引き)や若菜摘みなどが行われたが,これらは年頭にあたって,松の寿を身につけたり,若菜の羮(あつもの)を食して邪気を払おうとしたものと思われる。現行の民俗のなかに,正月初山入りに雌雄の小松を引いてきて後に苗代の水口に立てたり,初山入りそのものをネノビ,ネノキムカエといったりする所のあるのは,わずかにこの影響が残っているものであろう。…

※「若菜摘み」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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