デジタル大辞泉 「若菜」の意味・読み・例文・類語
わか‐な【若菜】
2 年頭の祝儀に用いる七種の新菜。古く宮中で、正月の初の
3 正月7日に七種の新菜を入れて作る
[類語]青菜・野菜・蔬菜・青物・青果・洋菜・果菜・花菜・根菜・葉菜・茎菜・葉物・花物・実物・花卉・菜・菜っ葉・有色野菜・緑黄色野菜
日本の芸能,音楽の曲名。
(1)狂言 女狂言。現在,和泉流にのみある。果報者が,同朋(僧形の近侍)のかい阿弥を連れて野辺へ遊びに出る。そこへ大原女たちが〈春ごとに君を祝ひて若菜摘む……〉と謡いながら通りかかる。果報者はその風情に心ひかれ,女たちを呼んで,ともに酒盛りをして,かわるがわる謡い舞う。やがて日も暮れたので,なごりを惜しみつつ別れを告げる。登場は果報者,かい阿弥の2人に大原女数人で,かい阿弥がシテ。ほかに囃子(笛,小鼓,大鼓,太鼓)が入る。早春の京都北郊の野辺を背景に,小舞謡や《閑吟集》の歌謡を豊富にとりこんだ,抒情的な狂言。下リ端(さがりは)の囃子で登場する大原女は,めいめい花を挿した柴を左手で頭上にかざし,謡を同吟する。《証如上人日記》(《天文日記》)天文5年(1536)1月2日の条に《若菜摘》の古名で見え,また《天正狂言本》にもある古作の狂言。大蔵流も《虎明(とらあきら)本》まではあった。
執筆者:羽田 昶(2)地歌・箏曲 京風手事物。松浦検校作曲,八重崎検校箏手付け。大坂の前田某作詞。正月の若菜摘みを歌ったもの。手事は《八重衣》の手事に影響を与えている。
(3)箏曲組歌 京都の生田流の新曲。表組。八重崎検校の作曲ともいわれる。《橘》《七夕》《榊葉》とで《四季組》ともいい,その第1曲。素性法師,清原元輔,平兼盛の和歌3首を組み合わせる。いずれも賀の歌。
執筆者:平野 健次
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
…後世これらを七草粥にして正月7日に食べた。若菜は初春の若返りの植物であり,古くは正月初子(はつね)の〈子の日の御遊び〉に小松引きや若菜つみを行い,それらを羹(あつもの)にして食べたりしたが,のちに人日(じんじつ)(正月7日)に作られるようになった。もとは正月15日に七種の粥といって,7種の穀物(米,アワ,ヒエ,キビ,アズキ,ゴマ,子(みの))で作った粥を供御とする風があり,これと子の日の若菜とが結びついて七草粥となったとされ,一方,望(もち)の日の七種粥は小豆粥になった。…
※「若菜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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