改訂新版 世界大百科事典 「血の復讐」の意味・わかりやすい解説
血の復讐 (ちのふくしゅう)
→復讐
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
→復讐
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→血讐
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…前イスラム時代の母系制の家系が,イスラム時代に記録された父系制の系譜の中でどう処理されたかは,学問的にはひじょうに興味ある問題である。家 血縁集団の連帯性を保証する制度に,血の復讐と身代金の制度があった。血の復讐は同害報復刑の一つで,血縁者が殺された場合,殺した者,またはその血縁者を同数だけ殺すことである。…
…このような復讐そのもののありかたは,古くから世界諸民族に共通してみられ,種族保存の本能にもとづくものとされているが,日本の場合,親の敵討が他の復讐と異なった特別の観念にささえられ,他民族にみられるような賠償制を定着させることなく近代にまで継続したところにその特殊性がある。それゆえ通常この親に代表される限定された範囲の者の殺害行為に対する子(男子)などの血の復讐(血讐)をとくに〈敵討〉と称している。 親の敵討が一貫して子の義務とされ,その行為が道理と考えられた思想上の根拠として通常あげられる〈不俱戴天〉(《礼記》)の観念は,中世においてはなお未定着であった。…
…しかし明清の律ではそれが若干緩和され,祖父母,父母が殺されたとき,子孫が即時に相手を殺しても無罪とし,和解の禁止をゆるめるなど事実上復讐が容認され,また元代の法律の影響をうけて金銭による賠償の規定も加えられるに至った。【冨谷 至】
[ヨーロッパ]
法制史上は,違法行為が発生した場合に,被害者側が加害者側に対して行う血の復讐をいう。近世以前の国家では,国家内の権力は中央機関に独占どころか,十分に集中さえされておらず,このため,権力は分散状態にある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」