補助ロケット(読み)ほじょロケット

改訂新版 世界大百科事典 「補助ロケット」の意味・わかりやすい解説

補助ロケット (ほじょロケット)

ロケット飛翔(ひしよう)体において,主ロケットエンジン以外のロケットの総称である。ただしブースターはこれに含めないこともある。代表的な補助ロケットとその役割を以下に解説する。(1)制御用ロケット ロケットの姿勢制御力の発生,あるいは飛行速度の微調整を目的とするロケット。液体のモノプロペラントロケットを用いる例が多いが,バイプロペラントや固体ロケット,場合によっては常温ガスジェットも用いられる。(2)アレッジモーター 液体ロケットにおいて,エンジンを無重力状態から起動するとき,タンク内液面を正規状態に保持するため,微小な加速度を機軸方向に加えることを目的としたロケット。主として固体ロケットを用いる。(3)スピンモーター 推力軸が一定方向に保たれるように,上段ロケットにスピンを与える目的で取り付けられるロケット。スピンを止めるのにも用いられることがあるが,この場合はデスピンモーターの名で呼ばれる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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