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高カロリー輸液

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高カロリー輸液
こうかろりーゆえき

経口や腸管を通じての栄養補給が不能または不十分で、中心静脈からの栄養補給に頼らざるをえない場合に、水、電解質、カロリーの補給に用いられる輸液である。高張の(体液より浸透圧の高い)糖、電解質を配合した基礎液に、10~12%のアミノ酸注射液を混合し、さらにビタミン類と微量金属イオン(トレースエレメント)を配合したものからなる。1日に必要なカロリー、窒素源、ビタミンなどすべてを含み、消化管を経ずして栄養の補給ができ、まったく食物を摂取することなく、生命の維持はもちろんのこと、成長も、日常生活をすることも可能となった。これは、1968年にアメリカでペンシルベニア大学外科学教授ダドリックS. J. Dudrickらが、高張ブドウ糖を中心静脈へ注入する方法を開発して以来、世界的に普及した。市販のものには、電解質液に高張のブドウ糖を配合した基礎液がある。[幸保文治]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の高カロリー輸液の言及

【中心静脈栄養】より

…このため,心臓に戻ってくる大量の血液で注入液が希釈されるよう,中心静脈まで管を挿入してゆっくり点滴注入するこの方法が編み出された。末梢静脈から注入する液よりも高カロリーの液を注入することから,高カロリー輸液とも呼ばれ,また,最近では脂肪製剤,ビタミン類,ミネラルなども加えた総合的な栄養補給が可能となったのでTPN(total parenteral nutrition)ともいわれる。中心静脈栄養は,腸からの栄養吸収が望めない場合(口腔,食道,胃,十二指腸の病気で口から食事がとれなかったり,食物が小腸まで到達できない状態にあるときのほか,腸自体の病気で栄養を吸収できない状態にあるとき)や,腸からの栄養吸収を止めたい場合(消化管の手術後,膵炎,消化管瘻の合併などで腸運動を可及的に制限したいときなど)に用いられる。…

※「高カロリー輸液」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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