鼻金剛(読み)はなこんごう

精選版 日本国語大辞典 「鼻金剛」の意味・読み・例文・類語

はな‐こんごう ‥コンガウ【鼻金剛】

能の室町末期の金剛太夫八世氏正のこと。鼻声であったのでこう呼ばれたとも、高慢であったからともいわれる。また、彼が使用したと伝えられる金剛家伝来の面をさすともいう。〔四座役者目録(1646‐53)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鼻金剛の言及

【金剛流】より

… 歴代家元の中では,中興の祖といわれた7世(8世とも)兵衛尉氏正(1507‐76)が傑出している。〈鼻金剛〉の異名で呼ばれた大男で,豪快な芸風で,勝気な性格らしく,金春流との勢力争いから騒動を起こしたりした。13世(15世とも)又兵衛長頼(1662‐1700)は足早又兵衛といわれるほど早業で名高く,《内外詣(うちともうで)》の作者でもある。…

※「鼻金剛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android