デジタル大辞泉 「鼻声」の意味・読み・例文・類語 はな‐ごえ〔‐ごゑ〕【鼻声】 1 涙にむせんだり、風邪をひいたりしたときの、鼻の詰まった声。2 甘えるときに出す、鼻にかかった声。「鼻声で小遣いをねだる」[類語]声・音声・発声・美声・悪声・金切り声・だみ声・どら声・胴間声・裏声・小声・猫撫で声・声色・肉声・人声・地声・大声・大音声・音吐・蛮声・がらがら声・しゃがれ声・しわがれ声・塩辛声・ハスキーボイス・風邪声・含み声・作り声・嬌声・奇声・悲鳴・声を上げる・声を大にする・声を張り上げる・声を尖らす・声を嗄らす・声を忍ばせる・声を潜める・声を荒らげる・声を落とす・声を掛ける・声を殺す・声を揃える・声を立てる・声を呑む・声を励ます・声を振り絞る 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「鼻声」の意味・読み・例文・類語 はな‐ごえ‥ごゑ【鼻声】 〘 名詞 〙① 鼻にかかって濁った声。また、鼻を悪くしたために、はっきりしない声。[初出の実例]「声ははな声にて高くて、物いへば」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一一)② かぜをひいたり涙にむせんだりして鼻のつまった声。[初出の実例]「御息所も、はなごゑになり給ひて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)柏木)③ 相手に何かを求めたり、不平があったりする時などに、甘えて出す鼻にかかった声。[初出の実例]「妹のお里めと、内の男めが夜通しの鼻(ハナ)声でとんとまんが損た」(出典:浄瑠璃・義経千本桜(1747)三)④ 発音異常の一種。鼻炎や鼻茸により共鳴が減殺される閉塞性と、口蓋破裂などにより鼻腔が過度に開放されて声が鼻に抜ける開放性に分かれる。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「鼻声」の意味・わかりやすい解説 鼻声はなごえ 鼻にかかる発音異常の一つで、医学用語としては鼻声(びせい)という。閉鎖性鼻声と開放性鼻声の2種類に分けられる。 閉鎖性鼻声は、鼻閉(鼻づまり)のために鼻による共鳴腔(くう)が異常に減少するもので、鼻声の大部分はこれである。マ行の音がバ行の音に、ナ行の音がダ行の音に近くなる。 開放性鼻声は、鼻咽腔(びいんくう)の閉鎖が不完全なために鼻による共鳴腔が異常に増加するもので、バ行の音がマ行の音に、ダ行の音がナ行の音に近くなる。この開放性鼻声は、口蓋(こうがい)筋の麻痺(まひ)や口蓋裂の場合にみられる。[河村正三] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鼻声」の意味・わかりやすい解説 鼻声はなごえrhinolalia 鼻にかかった声。鼻たけ,鼻炎などの場合に,鼻腔が粘膜の肥厚で収縮,閉塞して,ことにマ行,ナ行,ンなどの発音がうまくできなくなる閉塞性鼻声のほか,口蓋裂や軟口蓋麻痺のときにみられる開放性鼻声がある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by