GDPデフレーター(読み)じーでぃーぴーでふれーたー

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

GDPデフレーター
じーでぃーぴーでふれーたー

一国や一地域など一定経済圏内の全生産物の物価動向を付加価値ベースで表した指標。名目の国内総生産(GDP)を実質GDPで除して計算する。GDPデフレーターが1.0を割る(名目GDPが実質GDPを下回る)状況を名実逆転現象とよび、経済がデフレ状況にあることを示す一つの目安とされる。日本では1990年代後半から2008年までGDPデフレーターが四半期ベースで前年同期を下回り続けている。
 物価指標としては、消費者物価指数が家計で消費するモノやサービス価格動向を示し、企業物価指数は企業間取引を対象とする。これに対しGDPデフレーターは企業利益から労働者賃金まで経済全般を対象とした総合的な物価指標といえる。
 輸入価格が上昇しても国内商品やサービスの値上げが抑制されると、GDPデフレーターの引下げ要因となる。これは国内商品が輸入材ほど値上りしない場合、国内で生み出される名目付加価値が圧縮される傾向にあるため。つまり輸入物価上昇はGDPデフレーターの下落要因になりやすい。なお、GDPデフレーターは生活実感とはやや異なった動きをすることがあるため、日本銀行はGDPデフレーターよりも消費者物価指数を重視して金融政策にあたっている。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のGDPデフレーターの言及

【国内総生産・国民総生産】より

…特定の年次の価格に固定されたGDPの大きさを,〈(その年次)不変価格表示のGDP〉という。また,当年価格表示GDPを不変価格表示に変換するための変換定数のことをGDPデフレーターという。GDPデフレーターは,不変価格表示の基準年を100とする一種の物価指数であって,GDEの構成要素の金額構成比をウェイトとする各構成要素に関する物価指数の加重調和平均として定義される。…

※「GDPデフレーター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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