世界大百科事典(旧版)内のAmphipithecusの言及
【化石霊長類】より
…この時代は原猿類の適応放散期ともいえ,種類も豊富になる。現在知られているものとして,キツネザル類の系統とみられるアダピス類Adapisやノタルクトゥス類Notharctus,メガネザルの系統のアナプトモルフス類Anaptomorphidae,それに類人猿の祖先とも考えられるミャンマー出土のポンダウンギアPondaungiaとアムフィピテクスAmphipithecusなどがある。アダピス科ではヨーロッパ出土のアダピス亜科と北アメリカ出土のノタルクトゥス亜科などが有名である。…
【類人猿】より
…ヒトと類人猿との間には,後者の犬歯は強大で歯列を抜き,また上あごの第2切歯と犬歯間,下あごの犬歯と第1小臼歯(しようきゆうし)間に歯隙がある点,前者だけが直立2足歩行を行う点などに相違を認めることができる。 もっとも古い類人猿は始新世末期のアンフィピテクスAmphipithecusとされ,それに続く漸新世にはエジプトピテクスAegyptopithecusが,また中新世にはドリオピテクスDryopithecusやテナガザルの祖先と考えられるプリオピテクスPliopithecusが知られている。また最近の研究結果からすると,ヒトと現生のアフリカの類人猿との分岐は鮮新世とされている。…
【霊長類】より
…この中にはアダピス科Adapidaeやオモミス科など霊長類の原始形態を知るうえで重要な化石が含まれるが,メガネザル科とショウジョウ科の祖型も姿を現している。ショウジョウ科と考えられるのはアンフィピテクスAmphipithecusとポンダウンギアPondaungiaでミャンマーから出土しており,またオモミス科の2属は中国で発見されている。漸新世は霊長類化石の乏しい時代であるが,エジプトのファユウムでは多彩な化石が出土しており,その一つ一つは原始原猿類と真猿類をつなぐ重要な意味をもつものである。…
※「Amphipithecus」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」