世界大百科事典(旧版)内のbarristerの言及
【インズ・オブ・コート】より
…イギリスで,上位の裁判所に出廷し弁論活動をなしうる法廷弁護士barristerの資格付与権を独占している私的な法曹団体で,法曹学院とも訳されている。互いに独立かつ対等の四つのイン(リンカンズ・イン,イナー・テンプル,ミドル・テンプル,グレーズ・イン)があり,それぞれ自らの古参のメンバーにより運営されている。…
【裁判官】より
…裁判官の頂点に位する大法官Lord Chancellorは,国王が首相の推薦によって任命するが,その地位は他の大臣と同様であり,身分保障はない。大法官について,資格の定めはないが,バリスターbarrister―法廷弁護士の称号を有する者の中から,任命されるのが通例である。貴族院House of Lordsおよび控訴院Court of Appealの裁判官は,首相の助言に基づいて国王が任命し,高等法院High Courtの裁判官は,大法官の助言に基づいて国王が任命し,このほかの裁判官は大法官が任命する。…
【法曹】より
…14世紀にはインズ・オブ・コートができ,独特の法学教育の形態がつくり出された。上位の弁護士(サージャント,のちにはバリスターbarrister)が〈法曹一元〉の制度のもとに裁判官と一体感をもち,経験的・技術的な法学教育によるギルド的形態での法律家養成を行った(これがコモン・ローの中核的な担い手となる)。下位の弁護士たるアターニーattorneyは裁判所の監督に服すべき存在とみられていたが,16世紀にバリスターとは独立の法律家層を形成し,新たに成立したソリシターsolicitorとともに一つの階層にまとまっていった。…
※「barrister」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」