世界大百科事典(旧版)内のburgusの言及
【ブルジョアジー】より
…このように,ブルジョアジーという語がかなり多義的であるのは,中世以来のその歴史的背景によるのである。 ブルジョアおよびブルジョアジーの語源は中世ラテン語のburgusであり,これは,もともと城砦という意味であったが,それがフランス語のブールbourgになると意味が変わって,市(いち)の開催される村という意味になり,そこからさらに転じて,町または都市という意味になったから,中世および近世においては,ブルジョアおよびブルジョアジーは,町の人とか町人身分とかいう意味で用いられるようになった。そして,当時の町ないし都市において正規の町人ないし市民と認定されるためには,一定の租税ないし権利金を支払うことが必要とされ,そのような支払をなしうる者は,富裕な商工業者,もしくは自己の財産からの収入(不動産からの地代や家賃,動産からの利子)によって生活しうる者だけに限られていたから,ブルジョアおよびブルジョアジーは,そのような有産者および有産者層を指すことになった。…
※「burgus」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」