世界大百科事典(旧版)内のEinzelhofの言及
【ゲルマン人】より
… そうした学界の成果をふまえて古ゲルマン時代の集落と農地のあり方を推定した場合,ほぼつぎのように総括することができる。すなわちその最も一般的な集落は,8~9世紀以降にはっきりとあらわれる20~30戸を単位とする有核密集村落(集村Gewanndorf)でもなければ,各戸が家屋敷の周囲に農地を持って散在する散居制(散村Einzelhof)でもなく,4~5戸からせいぜい10戸程度の小規模なルーズなまとまりを持つ氏族または従士家族の集団であったと思われる。北西ドイツの諸地域に後世まで残存したドルッベルDrubbelまたはエッシュドルフEschdorfと呼ばれる小集落のあり方が,これを示唆しているといわれる。…
【集落】より
…(2)沼沢村Marschhufendorf オランダの沼沢地にみられ,排水のために等間隔の運河を設け,それに沿って家屋とその背後に細長い耕地をもつ。(3)孤立荘宅Einzelhof ウェーゼル川以西にみられる耕地と家屋が密接した,農家の散在する形態を指し,マイツェンはケルト人の集落と考えた。(4)林地村Waldhufendorf 東南ドイツにおける中世末の森林開墾地にみられる形態で,谷底の道に沿って家屋が並び,その背後に道と直角に細長い耕地をもっている。…
※「Einzelhof」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」