世界大百科事典(旧版)内のGastrothecaの言及
【アマガエル(雨蛙)】より
…アマガエル類には小さな水たまりでも産卵するものが多く,熱帯アメリカでは着生植物の葉に大粒のゼリー状卵塊を産むものや,葉の間にたまったわずかな水に産卵し,幼生は他のカエルの卵や幼生を餌とするものもある。また背中の育児袋で幼生を育てる体長3cmほどのフクロアマガエル類Gastrothecaや,卵を背負って守るゲルジアマガエルFritziana goeldii(体長5cm)もあり,水辺に泥の巣をつくって産卵するカジヤアマガエルHyla faber(体長10cm)もいる。近年,日本でも消化器系の診断薬として用いられる活性ペプチドは,オーストラリア産ホワイトアマガエルLitoria caerulea(体長10cm)の皮膚から抽出純化されたものである。…
【カエル(蛙)】より
…後者の種類は少ないが,卵や幼生の保護手段に風変りなものが系統と関係なく見られる。サンバガエル類Alytesやセーシェルコオイガエル類Sooglossusなどでは,親が卵や幼生を体に付着させて守るが,コモリガエル類やフクロアマガエル類Gastrothecaでは雌が背中の育児室で,大粒の少数卵を変態終了まで育てる。ダーウィンハナガエルRhinoderma darwiniiでは雄が育児を担当し,鳴囊内が子ガエルでいっぱいになるまでめんどうをみるが,オーストラリア産イブクロコモリガエルRheobatrachus silusは,雌が胃袋の中で幼生を育てる。…
※「Gastrotheca」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」