世界大百科事典(旧版)内のherbalismの言及
【植物学】より
… 博物学の祖とされるアリストテレスには植物学の著述は残されておらず(彼が植物園をつくっていたともいわれ,植物学に関心がなかったとは思えないが),その弟子のテオフラストスの《植物誌Historia plantarum》などが植物学のはじまりといわれる。中世には本草学herbalismという記載を主とした時代があった。近代植物学は研究機器のめざましい発達とともに,生命現象の解析に大きな成果を上げつつある。…
【本草学】より
…また中国では動植物などに関するいわゆる博物学という分野は存在せず,それらの知識は本草書のなかに蓄積されているから,本草書はそれらの分野の研究にも不可欠である。【赤堀 昭】
[植物学としての本草学]
中国と日本で独自に発達し,リンネに始まる二命名法に従わない博物学的な植物学が本草学の中心であるが,これに限らず近代科学以前の植物学一般をさして,広く本草学ということもあり,その場合にはヨーロッパでいうハーバリズムherbalismをもこれに含める。 洋の東西を問わず,植物学は実学として始まったものであり,多様に分化した植物の種差が識別されるようになったのも,有用なものとそうでないもの,害悪となるものとそうでないものとを識別することがきっかけの一つであったろう。…
※「herbalism」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」