世界大百科事典(旧版)内のManierの言及
【装飾音】より
…このように装飾音は,音楽の構造や実質的内容とは一応区別される外形を形づくることから,音楽の様式形成に深くかかわり,個人様式,国民様式,時代様式などを特徴づける重要な要素となっている。実際ドイツでは,バロック時代の器楽音楽に付けられた装飾音のことを,とくに様式や習慣を意味する〈マニールManier〉の名で呼んだ。 装飾音は,言葉の支えをもたず,人声と比較して素材としての音自体の直接的訴えかけに乏しい器楽音楽にとってより重要であり,声楽に比べて頻繁に使用される傾向がある。…
※「Manier」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」