世界大百科事典(旧版)内のMarbodeの言及
【宝石】より
… アリストテレス,テオフラストス,ディオスコリデス,プリニウス,ソリヌスなどといった古代ギリシア・ローマの博物学者ばかりでなく,中世のキリスト教の聖職者たちも,こうした宝石の治療効果や魔術的効能を信じていた。それらの聖職者のなかで,とくに宝石に関する著述によって名高いのはセビリャの大司教イシドルス(7世紀),レンヌの司教マルボードMarbode(11世紀),ビンゲンの聖女ヒルデガルト(12世紀),それにアルベルトゥス・マグヌス(13世紀)らである。ホイジンガやÉ.マールが再三述べているように,中世人は自然界の万物を象徴によって解釈していたから,動物誌のなかの動物と同じく,宝石にもそれぞれ独特の象徴が付随していた。…
【ルビー】より
…最近では各国でフラック法や熱水法による新しい単結晶成長法によって製造されるようになり,天然ルビーに近いものができるようになったため,天然石と合成石との鑑別にますます困難さを加えるようになっている。【近山 晶】
[伝承]
フランスのレンヌの司教マルボードMarbodeの《宝石の書》(11世紀)によると,ドラゴンの額のまんなかには赤味を帯びた一個の目があって,〈カルブンクルスcarbunculus〉(ラテン語で〈小さな炭火〉の意)と呼ばれている。カルブンクルスはどんな宝石よりも赤い燃えるような光を放っていて,いかなる闇をもってしても,この晃(こう)々たる光を消すことはできない。…
※「Marbode」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」