世界大百科事典(旧版)内のmasterpieceの言及
【画家組合】より
…西洋中世において,他の同業組合(ギルド)と同じく,各都市の画家の相互規制と相互扶助,ならびに外来の競争者の排除を目的としてつくられた組織。組合員は会費を納める親方画家のみで構成され,画家志望者は親方の工房で一定期間の修業を積み,組合に親方資格作品masterpiece,Meisterstückを提出して,初めて画家としての活動を認められた(徒弟制度)。外来の画家を含めこの過程を経ていない非組合員の制作活動,および外部で制作された作品の販売は規約により禁止され,修業年数や,同一時期に1人の親方が擁し得る弟子の数も,都市により多少の差はあるものの組合の規約で定められていた。…
【職人】より
…都市人口の増大とともに徒弟や職人の数も増加していったが,親方株の数は定められており,親方になれない職人の数が増大してゆき,大きな問題となっていた。そこで一定の期間職人として勤めた者が親方作品Masterpiece,Meisterstückを提出し,審査に合格した者は組合加入金その他を支払って,やっと親方になれるという道がつけられるようになった。しかし親方株が限定されていたため,親方の子弟がまず優先され,一般の職人には親方への道は遠かった。…
【徒弟制度】より
…その際,大陸では各地を遍歴して技術の向上につとめる慣行があったが,イギリスでは遍歴は必ずしも一般的でなかった。職人が親方の資格を得るためには,親方作品masterpieceを作り,ギルド組合員の審査を受けなければならなかった。このことは,技術水準や適正商品の維持に役だった。…
※「masterpiece」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」