世界大百科事典(旧版)内のphilanthrōpiaの言及
【友愛】より
…西欧の伝統となった友愛の観念は,主としてキリスト教のうちから生まれた。ラテン語のfraternitasからきたfraternityという言葉が用いられたのは,12世紀のころからであり,より世俗化した意味をもつphilanthropy(博愛,人類愛)という言葉がギリシア語ないしラテン語のphilanthrōpiaの訳語として用いられるようになったのは,17世紀以降である。 古代ギリシアで〈愛する〉という意味をもつ語のうち,phileinは,神々の人間に対する,また友人の友人に対する配慮的な愛を意味し,たとえばアリストテレスは,この言葉を,相互に相手にとって善きことをねがいあう点で同類の有徳の人間同士の親愛の情の意で用いた。…
※「philanthrōpia」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」